なでしこジャパンは世間が思っているほど弱くない「個のレベルは2011年より上」と元女子代表監督が断言 (4ページ目)

  • text by Sportiva
  • 早草紀子●撮影 photo by Hayakusa Noriko

 確かに課題はある。なでしこジャパンに限らず、日本サッカーの長年の課題でもある"決定力"に欠けるというか、点の取れる絶対的なストライカーがいない。ここ最近、世界大会で結果を出せていないのは、そこが大きいと見ている。最後は"決定力"の差によって涙を飲んできた、と。

 とはいえ、今のなでしこジャパンには魅力的なタレントが豊富。繰り返すが、個人的なレベルは、過去に比べて相当高くなっている。ストライカーひとりに頼ることなく、どこからでも点が取れるだろうし、何より世界でも結果を出せるチーム力がある。

 NHKで放送されることが決まったし、とにかく結果を出してほしい。そうすれば、再び注目され、人気も復活するのではないか」(鈴木氏)

鈴木良平(すずき・りょうへい)
1949年6月12日生まれ。東京都出身。東海大学を卒業後、ドイツに留学。ドイツサッカー協会のS級ライセンスを取得。三菱養和SCなどでの指導を経て、ブンデスリーガ1部ビーレフェルトのヘッドコーチに就任。その後、日本女子代表初の専任監督を務めた。以降も、Lリーグ・日興証券ドリームレディースの監督、Jリーグ・アビスパ福岡のコーチなどを歴任。現在もブンデスリーガの解説者、サッカー指導者として奔走している。

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