「山形はすごく居心地のいいクラブです。だけど...」世代屈指のディフェンダー半田陸がガンバ大阪への移籍を決断した理由 (4ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by AFLO

── とはいえ、17歳でのJ2デビュー以来、これまでにもJ1クラブからの獲得オファーはあったのではないですか。

「いや、そんなになかったと思います。たぶん僕が、ずっと『山形から海外へ』って言ってきたからだと思いますし、代理人にも『できたらそうしたい』ということは伝えていましたから」

── なぜ、山形から海外移籍したい、と。

「クラブにできる最大の恩返しがそういう形だなって思いましたし、サッカーに限らず山形でスポーツをしている子どもたちに『自分たちでもできるんだ』っていう夢を与えることができるのかな、と思ったからです」

── 最終的に、J1昇格を果たせないまま山形を離れることになりました。やはり心残りはありますか。

「そうですね。ちゃんと(1年を通して)試合に出たのは2シーズンだけですけど、ずっとJ1を目指してやってきて、すごく悔しかったですし、心残りももちろんありました」

── 移籍先にG大阪を選んだ最大の決め手は何ですか。

「ガンバは誰もが知るビッグクラブですし、監督も変わって新しいサッカーにチャレンジするっていう状況だったので、僕も一緒にチャレンジしたいなって思いました。

 それにスペイン人の監督とは一緒にやったことがなかったので、新しいサッカーを覚えることで僕も大きく成長できるのかなって思い、ガンバに決めました」

── サイドバックとしての理想像はありますか。

「やっぱり、守備がすごく安定しているサイドバックになりたいですね」

── G大阪のダニエル・ポヤトス監督と山形時代のピーター・クラモフスキー監督は、志向するサッカーに通じるところはありますか。

「そんなに似てないので、これっていうのはないですけど......。どちらのチームもウイングが(外に)張っているので、(サイドバックの自分が)内側で受けるプレーは今もすごく生かされているんじゃないかなと思います」

── G大阪移籍後、シーズン序盤はなかなか勝てない時期が続きました。新加入選手だからこその苦悩もあったのではないですか。

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