4年後が期待された西野ジャパン「26歳以下」8人の明暗。なぜ彼らはカタールに届かなかったのか

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by AFLO

激闘来たる!カタールW杯特集

 26分の6──。

 今回のカタールワールドカップに出場する日本代表のうち、前回のロシア大会から引き続きメンバーに名を連ねる選手の数である。

 ともに4大会連続の出場となる川島永嗣(ストラスブール)と長友佑都(FC東京)を筆頭に、3大会連続の酒井宏樹(浦和レッズ)と吉田麻也(シャルケ)、そして2大会連続の遠藤航(シュツットガルト)と柴崎岳(レガネス)の6人だ。

 2大会ぶりのメンバー入りとなった権田修一(清水エスパルス)を含め、ワールドカップ経験者は7人のみ。初出場組が19人と、メンバーは大幅に入れ替わることとなった。

ロシアW杯では3試合に先発した当時25歳の昌子源ロシアW杯では3試合に先発した当時25歳の昌子源この記事に関連する写真を見る 平均年齢28.3歳と史上最も高齢だった前回のロシア大会では、長谷部誠(フランクフルト)をはじめ、本田圭佑(当時パチューカ→無所属)、岡崎慎司(当時レスター→現シント・トロイデン)らオーバー30の選手が多く、カタール大会に向けて日本代表が"過渡期"にあったのは事実。

 とはいえ、ロシア大会当時、26歳以下(1992年生まれ以降)の中堅・若手と位置づけられる選手たちは、4年後のカタール大会で主力となることが期待されていた。

 監督が代われば選考基準が変わるとはいえ、新監督(森保一)は西野朗監督の下でコーチを務めていた人物であり、彼らの能力や経験を高く買っていたはずだ。しかし、結果的にカタール大会のメンバー入りは、遠藤と柴崎のふたりにとどまった。

 ロシア大会で1992年生まれ以降の選手は、全部で8人。遠藤(浦和/当時、以下同)と柴崎(ヘタフェ)のほか、植田直通(鹿島アントラーズ)、昌子源(鹿島)、宇佐美貴史(デュッセルドルフ)、武藤嘉紀(マインツ)、大島僚太(川崎フロンターレ)、そして中村航輔(柏レイソル)である。

 なかでも、昌子への期待は大きかっただろう。ロシア大会では4試合中3試合にフル出場。ベスト16進出の立役者のひとりだった。

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