インフル離脱で痛感する「不動のキャプテン」遠藤航の重要性

  • 飯尾篤史●文 text by Iio Atsushi  photo by AFLO

リオ五輪を目指す日の丸戦士(5)

「ポジションが約束された選手はいない」と常々語り、最終予選に臨むメンバーについても年末まで2席を残し、最後まで競争をあおっていた。そんな手倉森誠監督にとっても、キャプテンを任せる遠藤航だけは特別な存在だ。

日の丸戦士(1)、日の丸戦士(2)、日の丸戦士(3)、日の丸戦士(4)>>>

遠藤航は手倉森ジャパンに欠かせない絶対的な存在だ遠藤航は手倉森ジャパンに欠かせない絶対的な存在だ 猛暑のマレーシアで行なわれた昨年3月のリオ五輪アジア1次予選。「メンバーをやり繰りしなければならない」と語りながら、遠藤だけは3試合連続スタメンで起用した。

 2-0で完勝した7月のU-22コスタリカ戦のあとには、「ボールを奪ったあと、攻撃に転じるスイッチを入れてくれた。これまでは守備のオーガナイザーだったが、今回はまたひとつ高い意識でチームに絡んでくれた」と賞賛し、Jリーグ・U-22選抜として臨み、0−1で敗れた9月のJ3第30節・町田ゼルビア戦のあとにも、「こういう結果を見ると、彼の存在が改めて際立ってくる」と、遠藤が不在だったことを嘆いた。

 最終予選に向けたメンバー発表会見でも、信頼を改めて口にしている。

「この年代の年長者として、もっともJリーグでの実績があり、アンダーカテゴリーからのキャプテンシーは今につながっていると思います。チームをまとめてくれる、自然体で引っ張ってくれるのが彼のキャプテンシー。いろいろな情報を提供してくれるし、そこで力まないのが彼の良いところで、見習わなければならないと思います」

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