ポストアギーレと日本サッカー。スペインの醒めた視線 (3ページ目)

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi
  • 松岡健三郎●写真 photo by Matsuoka Kenzaburou

「スペインが強くなったのはイニャキ・サエス(1999年、決勝で日本を破りU-20W杯優勝を果たしたシャビ世代の監督)を中心に、90年代後半から現在のパスサッカーに取り組んできたからだ。他の欧州の国に比べて体の小さいスペイン人は、コンタクトサッカーに勝つのは難しい。だから、スペインの長所である技術を生かしたサッカーを時間かけて浸透させてきたんだ」

 その後サッカー界の頂点に立ったスペインも、決してその圧倒的な強さを突然手に入れたわけではない。自分たちのストロングポイントをしっかりと理解し、成熟させてきたのだ。

 新監督探しももちろん大事だが、まずは誰が監督となっても大きく変わることのない、ベースとなるスタイルを確立させることが必要なのではないだろうか。

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