今中慎二がフォアボールで炎上の中日ピッチャー陣の課題を指摘「ゾーンで勝負することを再度徹底すべき」 (2ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

【メヒア、大野の課題】

――4月19日の試合に先発したメヒア投手はどうでしたか?

今中 バッターから見て球が見やすいですし、ボールが抜けてしまってフォアボールも出していました。ただ、そんなにビシビシ制球できるピッチャーではないので、悪い時はあんな感じでしょう。

――今中さんが中日のキャンプで臨時コーチを務めた際、メヒア投手の体の開きが早いことを指摘されていましたが、その部分ですか?

今中 そうです。相変わらず体が早く開いてしまう。そうなるとボールが抜けたり、バッターから見やすくなったりといった問題が出てきます。不調だった大山悠輔をはじめ、阪神の各バッターに気持ちよくスイングされていました。翌日の試合(4月20日)では阪神に15点取られましたけど、「なんでこんなに急に打ち出すの?」というぐらい本当に気持ちよくスイングされていましたね。

――その4月20日の試合で先発し、2回途中6失点でマウンドを降りた大野投手のピッチングはいかがでしたか?

今中 まったくダメでしたね。吹っきれていない感じがしました。というのも、彼は昨年に左肘遊離軟骨(ねずみ)の除去手術をしていて、トミー・ジョン手術に比べるとそこまでデリケートになるようなものではないのですが、やけに気にしている印象です。今年のキャンプでもそうでしたが、ヒジへの負担を考慮してなのか、ブルペンであまり球数を投げたがらないんです。

 オープン戦でも大して投げていませんし、今季の初登板では5イニングを投げて「ヒジがパンパンになった」と話していた。それではダメでしょって話なんです。ヒジが張ることを軽減させるために、シーズン前にある程度負荷をかけてどれだけ回復力があるのかを検証しておくべきだったのですが、それをやらずにシーズンに入ったので。

 だから、今季は登板間隔が大きく空いているんじゃないかとも思います(今季の初登板は4月3日、次の登板が4月20日)。ヒジに不安があり、登板間隔もこれだけ空いて......というのが立ち上がりに出ましたよね。思うようにストライクが入りませんでしたし、ほぼ自滅ですよ。

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