ヤクルトに西川遥輝の加入でスタメン争いが激化! 外野ポジション「残り1枠」を手にするのは? (4ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya

 丸山は武器である肩について、「再現力を高くしたい」と言う。

「これまで失点を防ぐことで試合に使ってもらっていましたが、もっと正確性を上げてより信頼されるようにしたい。また、今年は点を取れる場面でも任されるようにしたいと思っています」

【9年目の中堅外野手と2年目の大砲候補】

 西都の二軍キャンプを訪れたのは2月中旬。山崎晃大朗は「西都スタートになりましたが、(ベテランの川端)慎吾さんが手を抜かずに一生懸命やっていますし、その姿は刺激になりました。自分もやらなければと、心は全然折れてないです(笑)」と前を向いた。

 外野陣の競争を勝ち抜くには何が必要かを山崎に聞くと、こんな答えが返ってきた。

「自分は正5角形のチャートで見た時に、飛び出したものがない分、走攻守のすべてでワンランク上を目指さないといけない。体も動けていますし、バットも振れています。去年は、若い選手が早いカウントから仕掛けていましたが、自分が打席に入った時『それでアウトになるわけにはいかない』と考えすぎました。

 その結果、追い込まれてから何とかバットに当てての内野安打が多かったのですが、やっぱり振ってこない選手は守っていてもイヤな感じがしません。今年は早いカウントからでも打ちにいって、甘い球をしっかりとらえて二塁打、三塁打が増えてくるといいなと。それに加えてバントだったり、しっかりボール球を見極めたり、相手が嫌がることを率先してやっていきたいですね」

 山崎も気がつけばプロ9年目。青木、西川のベテラン組と、若手選手の間に挟まれる立ち位置となった。

「目指すところは、開幕から一軍のスタメンに名を連ねて、1年間しっかりと戦って、日本一になるためのひとつのピースになることです」

 澤井廉はルーキーイヤーの昨年、二軍でホームラン王を獲得。大砲への期待は高まったが、昨年10月に宮崎でのフェニックスリーグで、ファウルフライを追って長岡秀樹と衝突。ともに救急車で運ばれるなど最悪の事態も頭をよぎったが、12月には打撃練習を再開。年が明けると軽いジョグも始め、西都キャンプでは強めのランニングをするまでに回復していた。

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