ヒロド歩美、阪神の日本一に感情をうまく表現できず...岡田彰布監督に出版してほしい書籍のテーマとは (2ページ目)

  • 石塚 隆●取材・文 text by Ishizuka Takashi
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

【ゲームセットの瞬間は爆音】

ーー日本シリーズは、阪神が初戦を8対0で勝って、「行ける!」みたいな雰囲気になっていましたね。

 正直なことを言うと、この時点で日本一の取材のことを考えていました。メジャー行きを控えている山本由伸投手が相手でしたからね。けれども結局、最終戦までもつれるすばらしい試合の連続でした。シリーズ前の会見で、岡田監督もオリックスの中嶋聡監督も「いい試合をしたい」と、おっしゃっていましたが、まさにそのとおりの展開で、野球の魅力やおもしろさが存分に詰まったシリーズだったと思います。

この記事に関連する写真を見るーーリーグ王者同士、意地が見えた戦いでしたね。

 いろいろ目まぐるしくて、じつはあまり2戦目以降の記憶がないんです。もちろん第4戦の大山悠輔選手のサヨナラヒットなどインパクトがあった場面は覚えているんですけど、終始ふわふわした状態だったんです。本当、変な感じでしたね(笑)。

ーー最終戦はノイジー選手の一発から得点を重ねて日本一を決めましたが、ゲームセットの瞬間、現場はどのような雰囲気でしたか?

 爆音では収まらない、それ以上の大歓声だったと思います。ビジターとは思えないような盛り上がりでした。ただオリックスファンの方も、悔しいとは思いますが、祝福してくれる方も多く、必死に戦って面白い試合を見せてくれた両チームに、惜しみない拍手を送ってくれていた姿が印象的でしたね。

2 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る