2023年野球界10大ニュース WBC制覇、大谷翔平のMVP、阪神のアレ、オリックス3連覇... (4ページ目)

  • 田口元義●文 text by Taguchi Genki

山本由伸の活躍もありリーグ3連覇を達成したオリックス photo by Sankei Visual山本由伸の活躍もありリーグ3連覇を達成したオリックス photo by Sankei Visualこの記事に関連する写真を見る

【オリックスがパ・リーグ3連覇】

 オリックス・バファローズ初のパ・リーグ3連覇。前身の阪急ブレーブスが1975年から78年まで4連覇を果たして以来、実に45年ぶりの快挙だった。

 今シーズンは新戦力のパフォーマンスが光った。西武からFAで加入した森友哉が打率2割9分4厘、18ホームランと期待どおりの打棒を披露。生え抜きでは、頓宮裕真が5年目にして初の規定打席に到達すると打率3割7厘で首位打者となり、レッドソックスへ移籍した吉田正尚の穴を埋めた。

 投手陣での「ブレイク組」の筆頭は、山下舜平太だ。高卒3年目右腕はプロ初登板が開幕投手という大役を任され、その期待に応えた。ローテーションの一角を担い、シーズン終盤に故障で離脱したものの16試合の登板で9勝、防御率1.61と大器の片鱗を見せつけた。

 しかしながら、オリックス3連覇の原動力といえば、やはりエース・山本由伸だ。今年から踏み出す左足を摺り足気味に出し、クイックモーションのように素早く投球動作を行なうフォームにマイナーチェンジさせたことで、より安定感が生まれた。

 今シーズンも圧巻のピッチングを披露。16勝、防御率1.21、勝率7割2分7厘、169奪三振で3年連続「投手四冠」を達成。さらに、投手にとっての最高栄誉である沢村賞に3年連続で輝いた。

 そして、オフにポスティングシステムでのメジャー挑戦を表明。ピッチャーとしては史上最高額となる12年総額3億2500万ドル(約463億円)でドジャースと契約したことで、大谷翔平とチームメイトに。日本を代表する選手の共闘に注目が高まっている。

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