部内不祥事で出場辞退、150キロ到達、甲子園不出場...オリックス2位指名・河内康介が語った波乱の高校時代 (2ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro

── ドラフト会議前の取材で、私が「ドラフト2位もあるんじゃないですか?」と言ったのは覚えていますか?

河内 もちろんです。ほかのYouTubeの動画でも、めっちゃ推してくださっているなと感じていました。いつも最初に名前を出してくださっていましたよね。

── それくらい河内投手に衝撃を受けていたので(笑)。でも、河内投手は9月時点で「指名があっても下位で、育成かもしれない」ということを言っていましたよね。

河内 はい。支配下でかかるなら、4〜5位くらいかなと思っていました。

── 私が「上位候補」と言っているのを、内心ではどう思っていたんですか?

河内 うれしかったですけど、「いや、さすがにないやろ」と思っていました(笑)。周りと比べて注目されていなかったし、実績もなかったので。まさかほんまに2位指名で当てられるとは思わなくて、「すごいな!」と思いました。

── 指名挨拶には、山口和男スカウトグループ長も来られたそうですね。山口スカウトが山本由伸投手を担当した、投手の目利きということは知っていましたか?

河内 いえ、知りませんでした。指名挨拶の時に「ポテンシャルで獲った」と言っていただきました。オリックスには投手の育成プランがあって、自分が一番ハマるんじゃないかと可能性を感じてもらえたそうです。オリックスから好投手が次々に育つのは知っていましたし、評価していただいてうれしかったです。それと同時に「頑張らないといけない」と身が引き締まりました。

── 背番号は63に決まったそうですね。

河内 前につけていた山﨑颯一郎さんは侍ジャパンに選ばれるくらいのピッチャーですし、その後を任された期待も理解しています。まずは体づくりからスタートすると思いますが、2〜3年目には一軍ローテーションに入れるようになりたいです。

【今夏に150キロをマーク】

── 体に関してはこの1年間でも大きく進化しましたよね?

河内 はい。下半身の使い方や強さは大きく変わりました。もともと股関節が硬かったんですけど、使い方を川中大輔コーチに1から教わって力をスムーズに伝えられるようになりました。あとはジムに通ってウエイトトレーニングで力をつけました。体の使い方がよくなったのと、筋力に強さが出たことでスピードが一気に上がりました。

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