高木豊がパ・リーグの現役ドラフトで「まさか出すとは思わなかった」と驚いた選手は? (2ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

【DeNAから楽天に移籍の櫻井は「化ける可能性がある」】

――ソフトバンクは、日本ハムから長谷川威展投手(24歳)を獲得。スライダーが得意な変則左腕ですが、どう見ていますか?1年目は2試合、2年目の今季は9試合と出場機会を得られていませんでした。

高木 嘉弥真新也を戦力外にし、同じ変則左腕を獲ったことを考えると、長谷川の若さに目をつけたのかなと。変則投手で大事なのは、コントロールより打ちにくさ。ただ、日本ハムが"宮西尚生2世"として育てようとしていたのに出したということは、何か理由があるのかなと。 

―― 一軍での登板は少なかったものの、今季はイースタン・リーグで8勝を挙げ、最多勝を獲得しています。

高木 長谷川自体の問題ではなく、日本ハムは先発にもリリーフにも左ピッチャーが多いので、そこで溢れてしまったのかもしれませんね。阪神の大竹耕太郎や中日の細川成也みたいに"大化け"する感じではないですが、嘉弥真のように常にブルペンに入って、ポイントで使われるようなピッチャーになる可能性を秘めていますよね。

――楽天はDeNAの櫻井周斗投手(24歳)を獲得しました。楽天は左ピッチャーが不足しているので、活躍の場が得られそうでしょうか。

高木 左の藤井聖が先発になるのかリリーフになるのかはわかりませんが、基本的に左のリリーフは鈴木翔天ぐらいしかいないので、貴重な存在になるかもしれません。まだ若いので化ける可能性もあると思いますし、環境が変わったことでうまくいくといいですね。

 課題は制球です。先発にしてもリリーフにしても、制球に課題があるピッチャーは不安を抱えながら登板させなければいけません。特に、リリーフがいきなりフォアボールを出すと苦しくなりますし、まずは制球力を磨くことですね。

 DeNAから楽天へ移籍といえば、昨季トレードで加入した伊藤裕季也がいて、今季は交流戦以降の夏にけっこう打っていました。かつては藤田一也がそうでしたし、DeNAから楽天へ移籍した選手が活躍する流れができるといいですね。

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