高木豊が現役ドラフトに感じた球団による温度差 開催時期変更も提言「選手ファースト」 (3ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

――現役ドラフトは内情が一切明かされず、結果だけが発表されます。各球団のファンがSNSでさまざまな予想をしたり、議論をしたりといった盛り上がりを見せていますね。

高木 予告先発もそうですが、最初から見えているものに対してはファンもあまり興味を示さないですよね。中身がわからないこそ、あれこれと想像を巡らせるわけで。

 試合も、実力差があって戦う前から勝敗がある程度わかっている試合は盛り上がりに欠けますが、どうなるのかわからない試合には興味が湧きますよね。それを予想するのが面白いのであって、結果を受けての答え合わせまで含めてファンは現役ドラフトを楽しんでいると思います。

 現役ドラフトの制度は始まったばかりで議論の余地も多分にあると思います。今後もいろいろと改善が必要だと思いますが、SNSで飛び交っているファンの声なども参考にしたりしながら、改善していってほしいですね。

◆セ・リーグの現役ドラフト総括 :「12球団で一番いい選手を獲った」チームは?>>

【プロフィール】
高木豊(たかぎ・ゆたか)

1958年10月22日、山口県生まれ。1980年のドラフト3位で中央大学から横浜大洋ホエールズ(現・ 横浜DeNAベイスターズ)に入団。二塁手のスタメンを勝ち取り、加藤博一、屋鋪要とともに「スーパーカートリオ」として活躍。ベストナイン3回、盗塁王1回など、数々のタイトルを受賞した。通算打率.297、1716安打、321盗塁といった記録を残して1994年に現役を引退。2004年にはアテネ五輪に臨む日本代表の守備・走塁コーチ、DeNAのヘッドコーチを2012年から2年務めるなど指導者としても活躍。そのほか、野球解説やタレントなど幅広く活動し、2018年に開設したYouTubeチャンネルも人気を博している。

■元プロ野球選手のYouTuberのパイオニア

高木豊のYouTubeチャンネルはこちら>>

プロフィール

  • 浜田哲男

    浜田哲男 (はまだ・てつお)

    千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界でのマーケティングプランナー・ライター業を経て独立。『ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ系メディアで企画・編集・執筆に携わる。『Sportiva(スポルティーバ)』で「野球人生を変えた名将の言動」を連載中。『カレーの世界史』(SBビジュアル新書)など幅広いジャンルでの編集協力も多数。

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