謎だらけの中東初のプロ野球「ベースボール・ユナイテッド」 元日本ハム・ミラバルが語るリーグの正体 (3ページ目)

  • 阿佐智●文 text by Asa Satoshi

── 各都市をホーム&アウェイで移動するのですか?

「そこについても、現時点ではまだ何も決まっていない。いくつかのチームで各地を転戦するのか、それとも各チームがホームとビジターの移動を繰り返すのか。いま考えているところだ」

── 球場はどうするのですか。中東や南アジアに野球場などないのでは?

「いや、野球場はいくつかあるよ。今回はドバイのクリケット場を使用したけど、将来的には野球専門球場をつくってプレーすることを考えている」

── 今回のショーケースでは、日本の選手をドラフトで指名したり、実際参加した選手もいましたが、来年も日本人選手はウェルカムなんでしょうか。

「もちろんだ。地元をはじめ、インドやパキスタンだけでなく、我々は日本や韓国のプロ野球といったレベルの高いところでプレーした選手を求めている。12月に台湾でアジア選手権が始まるけど、私も現地に行ってどんな選手がいるのか視察するつもりだ」

 現在、ベースボール・ユナイテッドの本格稼働のため世界中を飛び回っているミラバル氏だが、まだ新リーグの全容はつかめていないようだ。

 ちなみに、60試合というのは総試合数のことで、想定しているのが最大8チームということなら、1チームあたり15試合。おそらくポストシーズンはあるだろうから、11月からの週末にレギュラーシーズンを実施し、クリスマス前にファイナルを迎えるフォーマットを想定しているのではないだろうか。

 選手報酬については、別ルートからの情報によると、今回のショーケースに応じた選手には日当と渡航費は支払われたようである。

 今回参加した選手のなかには、現在メキシカンリーグに所属している選手もいた。イタリアや台湾でのプレー経験もあるブラジル人投手のチアゴ・ダシルバは、はるばるドバイまでやって来て、2日間のショーケースを終えると、冬のシーズンを過ごすベネズエラへと旅立っていった。

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