ロバート・ローズが明かす来日1年目のキャンプでの不安 進藤達哉と石井琢朗の守備に「心の底からヤバイと思った」 (6ページ目)

  • 村瀬秀信●文 text by Murase Hidenobu
  • photo by Sankei Visual

いつかはベイスターズに戻ってきたいと語るロバート・ローズ氏(写真提供©︎ボビー・ローズ2023 ツアー事務局)いつかはベイスターズに戻ってきたいと語るロバート・ローズ氏(写真提供©︎ボビー・ローズ2023 ツアー事務局)この記事に関連する写真を見る── 近年は日本に来る外国人野手でもかつてのような圧倒的な成績を残せる選手が少なくなってきていますが、これは日本の野球のレベルが上がっているんですかね。

ローズ たしかに90年代と2023年を比べたら、野球のレベル自体が上がっているということはあるでしょうね。ただ、以前から質という意味では日本の野球は世界一のレベルだと思っています。多くの人はMLBがナンバーワンで、次に日本やドミニカだと言いますが、それはアメリカ人としてフェアじゃないなと、いつも怒りに近い感情がありました。

 僕は日米のリーグにおける野球に差があるとは思わなくて、差があるとすれば、それは選手個々の差なのかもしれない。それでも大谷翔平という突出した存在が出現した。ベイスターズにも牧というすばらしい打者がいるしね。

── ローズさんと同じ4番セカンドの牧選手にはやはり期待していますか。

ローズ 彼はまだ25歳で4番としてあれだけの成績を残していることがすでに物語っています。未来は明るいですよ。失敗も成功も積み重ねて、彼が30歳になる頃にはすばらしい選手になっているはず。すでにパワーの面では僕よりも上回っていますが、いずれどのカテゴリーでも私を追い越していくことになりますよ。さらに彼にはイシイサンとスズキサンがついているんだからね。心配はしていないよ。

── 9月の頭には帰国されてしまいますが、これからも日本で活動する予定はあるんでしょうか。

ローズ そうだね。これからは人生の第二章だと思っていて、SNSのチャレンジもそうですけど、僕のチャレンジはこれからも続くと思います。怠けた生活をしていたら、母に尻を叩かれてしまいますからね(笑)。

おわり


ロバート・ローズ/1967年3月15日、アメリカカリフォルニア州生まれ。93年に来日して、8年間ベイスターズでプレー。98年は「マシンガン打線」の中軸として、チームの日本一の立役者となった。99年には打率.369、153打点で二冠王を獲得。2000年のシーズンを最後に退団。02年にロッテに入団するもシーズン前に退団した。その後は、マイナーリーグのコーチなどを務めた

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