助っ人投手ベスト5を野村弘樹が選出「あんなピッチングされたら打てない」と驚愕 (4ページ目)

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi
  • photo by Sankei Visual

── では、最後の5人目を教えてください。

野村 ランディ・メッセンジャー(阪神)です。タイトルは、2013、14年に最多奪三振、14年に最多勝を獲得しています。198センチ、109キロの恵まれた体から、平均150キロ近い剛球を投げ込み、またタテに鋭く曲がるカーブで打者を翻弄しました。日本でプレーした10年間で2ケタ勝利7回、開幕投手6回。まさに阪神の大エースでした。NPB通算98勝は、郭泰源(西武)の112勝、郭源治(中日)の106勝、ジーン・バッキー(阪神→近鉄)、ジョー・スタンカ(南海=現・ソフトバンク→大洋=現・DeNA)の100勝に続く史上5位の記録です。

 あと、おまけでもうひとり挙げたいのがセス・グライシンガーです。ヤクルト時代の07年と巨人時代の08年に最多勝を獲得し、ロッテ時代の12年には12勝をマーク。捕手からの返球を受け取るとすぐに投球ポジションに入って投げる。そのリズムのよさ、テンポの速さは独特のものがありました。尻上がりに球速が増すタイプで、150キロを超すストレートにチェンジアップが効果的でした。立ち上がりに攻略しないと、そのまま打ちあぐねて終わってしまう。彼も間違いなく好投手でしたね。

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