今季プロ野球シーズン中トレードの効果を高木豊に聞く 大成功した球団は? (3ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • Photo by Sankei Visual

【今後トレードしたほうがよさそうな選手は?】

――オールスター期間中にも、髙松渡選手(中日→西武)と川越誠司選手(西武→中日)のトレードがありましたね。

高木 これもいいトレードだと思いますよ。西武は金子侑司や源田壮亮、若林楽人など走れる選手が多いので、足のある髙松にとってはいい勉強になると思います。一方で川越は、もともとピッチャーということもあって強肩の外野手。広いバンテリンドームではそれが生きると思いますし、バッティングも思い切りがいい。今の中日はチーム状態がいいので、どうフィットするか楽しみです。

――ちなみに、他にトレードしたほうが活躍のチャンスが広がりそうな選手を挙げるとすれば?

高木 巨人の松原聖弥です。能力はあるのに、今シーズンにここまで使ってもらえない(19試合出場、打率.000)となると、今後もなかなか出場機会を得るのは難しい。それならトレードしたほうがいいですし、松原とのトレードであれば、巨人もある程度いい選手を獲れるはずです。

――仮の話ですが、どこのチームがフィットしそうですか?

高木 西武でしょうか。西武は1番を打てるバッターが欲しいんです。現状はその候補すらいない状態ですし......。松原は3割を打つ可能性を秘めているバッターだと僕は見ているので、他のチームに行ったら活躍する可能性は十分にあると思います。

 最初に話しましたが、シーズン中のトレードは余計なことを考えずに済みますし、選手にとってはいいことだと思います。環境を変えて活躍する選手が多いことは実証されていますし、今後も注目していきたいですね。

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