ソフトバンク大型連敗の要因を攝津正が指摘 先発交代のタイミング、野手陣に必要な「チーム内の競争」など課題は多い (2ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • Photo by Sankei Visual

――再加入した(アルフレド・)デスパイネ選手の不振も響いたでしょうか。7月6日からスタメンで出場していましたが、26打数3安打、0本塁打、0打点でした。

攝津 デスパイネが来たことによって、柳町は外される形になりました。それまでは柳町のほかに上林誠知も一軍に置いて、ある程度うまく回っていたんです。交流戦も勝ち越しましたし、交流戦後も勝てていましたからね。右の大砲が必要だと言われがちで、確かにいれば心強いのですが、いなかったらいないなりの戦いもできると思います。それだけの選手がいるので。

 もちろんデスパイネが打っていたらチームはさらに勢いづいたと思います。ただ、ちょっと打線をいじったことによって歯車が少しずつズレて、勢いを失っていったような気がします。

――投手では、モイネロ投手の代役候補として(ダルウィルソン・)ヘルナンデス投手を補強しました。打開策としてどう見ていますか?

攝津 160kmに近い球があるようですし、もちろん期待していいと思います。ただ、投手がいないわけではないですからね。ファームの選手もいるわけですし。補強に頼ってしまうと、下でやっている選手がモチベーションを維持するのが難しくなると思います。先日、木村光(育成3位ルーキー/投手)を支配下契約していましたし、そういった若手を起用してもいいんじゃないかと。

――状況を打開するためのポイントは、やはり打線の奮起?

攝津 そうですね。ただ、チームの本来の形としてはやっぱりピッチャーのチームなんですよ。7、8、9回のリリーフ陣がしっかり守って、というのが優勝する時のパターンですから。

――バッター陣でキーマンを挙げるとすれば?

攝津 特定の誰かというわけではありませんが、今年ある程度状態のいい柳町、それと野村勇あたりにも頑張ってもらいたいです。いかにいい状態の選手をうまく打線に入れて、得点力を上げるかだと思います。

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