西崎幸広が「現役時代に対戦が嫌だった打者5人」西武の大砲との対戦は、自分の調子を確かめるために「使って」いた (2ページ目)

  • HISATO●取材・文 text by HISATO
  • photo by Sankei Visual

 対戦で覚えているのは、門田さんがかなり晩年の頃に、西宮球場で場外ホームランを打たれたことです。「この年齢で、まだあそこまで飛ばせるのか」と感心したというか、びっくりさせられました。それから「門田さんにはどこ投げても怖い」と思いましたね。

――場外はすごいですね。さすが門田さんです。では、2人目は?

西崎 近鉄時代に対戦した新井宏昌さんです(南海、近鉄)。新井さんは名球会の会員で、2000本以上のヒットを打ってます(2038本)けど、やはりバットコントロールがうまかったです。すごく研究熱心な方でもありました。オールスターで会った時には、「インサイドはこのスライダー投げてんのか?」「マッスラしてんのか」といったように、いろんな質問をされた記憶もあります。それが活躍を支えていたんですね。

 次はスイッチヒッターですけど、僕との対戦では左打席に入っていた西武の(オレステス・)デストラーデにもけっこう打たれたと思います。

――3人目は、ダイナミックなプレーやメガネも印象的だったデストラーデさんですね。

西崎 デストラーデに関しては、あの弓を引くようなパフォーマンスにやられた感じがあります。東京ドームの看板に直撃するホームランを打たれて、盛大にガッツポーズされたのも覚えていますよ。彼は歴代でも最強のスイッチヒッターじゃないですかね。

 あとは、西武でチームメイトになった佐々木誠(南海、ダイエー、西武、阪神)。彼は相手の癖を見抜く能力がすごかったです。

――西崎さんも癖を見抜かれていたんでしょうか。

西崎 対戦ではよく打たれましたけど、西武で一緒になってから僕の癖を教えてくれたんですよ。「ニシさん、この時にこうなってますよ」って。だから、対戦している時も見抜かれていたんでしょうね。

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