オリックス・山下舜平大は「千賀滉大、山本由伸、佐々木朗希を追いかける存在になる」西武の主軸打者たちが絶賛 (2ページ目)

  • 中島大輔●文 text by Nakajima Daisuke
  • photo by Koike Yoshihiro

【西武の主力も脱帽】

 プロ初先発初登板を果たした山下は6回途中まで84球を投げて被安打4、与四球1、失点1という好投でマウンドを降りた。

「すごいピッチャーだと思います。若いのにどんどんストライク先行できて、ボールに勢いがあるし、カーブでもカウントをとれますし、すごくバランスがいいと思います」

 試合後、外崎はそう語った。対して数日前、千賀滉大(メッツ)や山本由伸(オリックス)、佐々木朗希(ロッテ)と「同じ目線で見ている」とコメントした山川穂高は、打席で対した山下の印象をこう振り返っている。

「いいピッチャーなのは間違いないですね。とくにカーブは、ブレーキが効いていてよかったです。あのクラス(=千賀、山本、佐々木クラス)を追いかけていくのかな、というのが今日の対戦での印象です。僕もしっかり抑えられましたし(苦笑)」

 初対戦となった初回、二死一塁で山川は真ん中高めに投じられた152キロのストレートを振り抜くと、「カン!」という乾いた音がベルーナドームに鳴り響いた。打球はレフト方向へ高く舞い上がり、スタンドの観客が思わず立ち上がるような当たりだったが、レフトフェンス直前で失速して来田涼斗のグラブに収まった。

「ちょっと擦りでしたね。(スタンドには)行かんだろうなと」

 ストレートに対してバットのやや上でコンタクトして"擦った"理由は、それだけホップ成分が高かったからだろう。実際、外崎はこう話している。

「高めの真っすぐが一番いいボールでした。高めはホップ系ですね。低めはそこまで(ホップ系)には感じなかったです」

 一方、0対0で迎えた4回裏、一死一塁から5番・栗山巧は外角に投じられた154キロのストレートを左中間に弾き返し、先制点を呼び込んだ。だが、必ずしも好感触が残ったわけではなかったという。

「ちょっと押された感じがあったので、『やるなぁ』と思いました。やっぱり球に力がありますよ」

 栗山は山下と初対決となった2回裏の1打席目で同じようなストレートを弾き返したが、センター方向への打球は山下に捕られてピッチャーゴロで倒れた。

2 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る