【石毛宏典のパ・リーグ順位予想】西武は昨年10敗の左腕に期待 オリックス移籍の森友哉は「捕手として成長できるチャンス」 (4ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • photo by Sankei Visual

【6位予想:ロッテ】

――ロッテを最下位に予想されましたが、どんな課題が挙げられますか?

石毛 山口航輝は昨年にある程度の成績を残しましたが、安田尚憲と藤原恭大が当初の予想よりも成長していません。ドラフト1位で入団してからもう4、5年経っていますし、中心選手としてバリバリやっていてほしいところ。安田は調子がいい時期もあるのですが、あまり長続きしませんし、シーズンを通じての安定感がありません。

 巨人から来た(グレゴリー・)ポランコが、パ・リーグの力のあるピッチャーの球にどれくらい対応できるかもあやしいですし......そうなると若手のブレイクが必須です。

――山口選手は、オープン戦でも力強い打球を飛ばしていました。

石毛 長距離砲になり得る逸材だと感じています。逆方向にも大きいのが打てるのは彼の強みですね。中村奨吾はバッティングのうまさがある巧打者ですし、荻野貴司もしぶとさがある。髙部瑛斗も昨年ある程度の成績を残して自信を持ったはず。ただ、巧打者は多いのですが、長打を期待できる打者が少ないのが懸念点です。

――佐々木朗希投手には、今季にどんな活躍を期待していますか?

石毛 今年はシーズンを通してローテーションの中心で回ることを期待されていますが、WBCで早く仕上げたことで、疲労度がどう影響してくるか。いずれにせよ、彼が投げる試合では勝ちを拾っていかないといけない。それが、ロッテが上位を狙うための条件になると思います。

【プロフィール】
石毛宏典(いしげ・ひろみち)

1956年 9月22日生まれ、千葉県出身。駒澤大学、プリンスホテルを経て1980年ドラフト1位で西武に入団。黄金時代のチームリーダーとして活躍する。1994年にFA権を行使してダイエーに移籍。1996年限りで引退し、ダイエーの2軍監督、オリックスの監督を歴任する。2004年には独立リーグの四国アイランドリーグを創設。同リーグコミッショナーを経て、2008年より四国・九州アイランド リーグの「愛媛マンダリンパイレーツ」のシニア・チームアドバイザーを務めた。そのほか、指導者やプロ野球解説者など幅広く活躍している。

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プロフィール

  • 浜田哲男

    浜田哲男 (はまだ・てつお)

    千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界でのマーケティングプランナー・ライター業を経て独立。『ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ系メディアで企画・編集・執筆に携わる。『Sportiva(スポルティーバ)』で「野球人生を変えた名将の言動」を連載中。『カレーの世界史』(SBビジュアル新書)など幅広いジャンルでの編集協力も多数。

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