辻発彦がすごいと思った8人の好打者「いいバッターは引っ張れる」「打撃向上のコツはインサイドアウト」 (3ページ目)

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi
  • photo by Sankei Visual

── それ以外に、いい打者というのは? 西武の黄金期は辻さんのほかにも、秋山幸二選手、清原和博選手、デストラーデ選手、石毛宏典選手と好打者が揃っていました。

 人それぞれ役割が違います。私はクリーンアップの前に、いかに出塁するかが一番の仕事だと思っていました。要は、出塁する、つなぎ役、走者を還すなど、打順や状況によって役割が変わってくるので、その場面に応じてこなせるかどうかです。

── では、ポジション別に辻さんが選ぶ好打者を挙げてください。

捕手 野村克也(南海ほか)
一塁 王貞治(巨人)
二塁 落合博満(ロッテほか)
三塁 長嶋茂雄(巨人)
遊撃 松井稼頭央(西武ほか)
外野 イチロー(オリックスほか)
外野 張本勲(巨人ほか)
外野 金本知憲(阪神ほか)

 打者はすべて昔の選手になっちゃった(笑)。落合(博満)さんは86年までロッテに在籍していたので、プレーは見ています。三遊間のヒットも右中間のホームランもありましたが、バットが遠回りしない打ち方が印象深いですね。

── 辻さんが中日のコーチ時代、落合監督は打撃面においてどういう指導をしていましたか。

 私は守備コーチでしたので、打撃指導の場と重なることはありませんでした。ただ、室内練習場でマシンの球を打って選手に見せていたことは強く印象に残っています。おそらくバットの出し方の話をしていたんじゃないでしょうか。

辻発彦が選出する「守備の名手ベストナイン」はこちら>>

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