篠塚和典が選ぶ侍ジャパンの二塁手は山田哲人か牧秀悟か ダルビッシュ有には「いい雰囲気作りの能力がある」 (2ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • Photo by Sankei Visual

――キャッチャーはいかがでしょうか?

篠塚 キャッチャーには、ピッチャーと一緒にゲームを作っていく大切な役割がありますし、特にWBCのような浮わついてしまいがちな試合では冷静なスタートを切ってもらいたいので、国際大会の経験が豊富な甲斐拓也(ソフトバンク)です。1回から4回、5回まででもいいのでスタメンで出てもらう。その後に展開次第で代わることがあってもいいと思いますが、まずはゲームを落ちつかせてほしいですね。

 中村悠平(ヤクルト)も、近年はチームの結果が出ていることもあってリードに自信を持っているはずですし、いい場面で打ったりバッティングも勝負強いです。そう考えると、甲斐と中村は甲乙つけがたいです。

――打順はどうなりますか?

篠塚 2番が近藤、3番に大谷翔平(エンゼルス)、4番は村上。5番は吉田でもいいのですが、左ピッチャーがきた時の対応を考えてジグザグに組みたいので鈴木を入れます。鈴木はどこを打たせても順応する選手ですし、3番でもいいですね。その場合、大谷は相手投手によって2番でも。村上の前後は選手の状態や相手ピッチャーによって臨機応変に起用したいところです。

 6番は吉田。7番は山川か岡本、牧のいずれかですが、似たタイプが多いから難しいです......(笑)。代表クラスともなるとスタメンを選ぶのも悩んでしまいますが、守備位置も含めてそれを想像するのが面白いですね。

【篠塚和典が考えたWBC2023メンバー】

1番 セカンド   山田哲人(ヤクルト)

2番 ライト    近藤健介(ソフトバンク)

3番 DH     大谷翔平(エンゼルス)

4番 サード    村上宗隆(ヤクルト)

5番 センター   鈴木誠也(カブス)

6番 レフト    吉田正尚(レッドソックス)

7番 ファースト  山川穂高(西武) or 岡本和真(巨人)or牧秀悟(DeNA)

8番 ショート   源田壮亮(西武)

9番 キャッチャー 甲斐拓也(ソフトバンク)

――先発ピッチャーでもっとも注目しているのは?

篠塚 注目しているのは、佐々木朗希(ロッテ)です。例えば初戦の中国戦で、他のチームが「うっ......」となるような度肝を抜くピッチングをしてくれたらチームに勢いがつくんじゃないかと。

 WBCには独特な雰囲気があって普段通りのピッチングが難しくなる可能性もありますが、参加国の中で力が劣る中国が相手であれば、ピシッと抑えられるのではないでしょうか。ダルビッシュ有(パドレス)、大谷翔平(エンゼルス)、そして山本由伸(オリックス)もいますが、彼らは国際大会の経験も豊富ですし、強豪国との対戦で投げてもらいたいです。

 あと、ヤクルトの高橋奎二にも期待しています。昨シーズン中も、ものすごく勢いがあってガンガン攻めていく姿勢が見られましたし、外国人バッターたちとの真っ向勝負が見ものです。

2 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る