最速150キロ、回転数2800...藤川球児級のストレートを投げる西武・三浦大輝は、なぜ育成ドラフト3位だったのか? (3ページ目)

  • 安倍昌彦●文 text by Abe Masahiko
  • photo by Kyodo News

 中京大の半田卓也監督も感心するほどの心意気。そのメンタルもきっと心強い武器になっていくはずだ。

 取材時に中京大のグラウンドで会ったスカウトの方に、ドラフトのあと球場で話す機会があった。

「三浦くん、ほしかったです。リストにも最後まで載せていたんですけど、指名する前に投手の予定数が埋まってしまって。西武に入って、ウチが痛い目に遭わなきゃいいんですけどね」

 先述した水上をはじめ、本田圭佑、森脇亮介......西武のリリーフ陣に鳴り物入りで入団してきた投手はいない。今年から先発に転向する平良海馬だってそうだ。

 その一角に育成入団の三浦が食い込んでくるのはいつのことだろうか。いずれにしてもファンの方々には、恐ろしいボールを投げる剛腕が西武の投手陣に加わったということは覚えておいてほしい。

プロフィール

  • 安倍昌彦

    安倍昌彦 (あべ・まさひこ)

    1955年、宮城県生まれ。早稲田大学高等学院野球部から、早稲田大学でも野球部に所属。雑誌『野球小僧』で「流しのブルペンキャッチャー」としてドラフト候補投手のボールを受ける活動を始める。著書に『スカウト』(日刊スポーツ出版社)『流しのブルペンキャッチャーの旅』(白夜書房)『若者が育つということ 監督と大学野球』(日刊スポーツ出版社)など。

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