山本昌「佐々木朗希を初めて見た時の印象は?」吉井理人「素質は野茂英雄、ダルビッシュ有、大谷翔平より上」 (3ページ目)

  • 長谷川晶一●文 text by Hasegawa Shoichi
  • photo by Koike Yoshihiro, Igarashi Kazuhiro

吉井 すごかった。野茂のブルペンを初めて見た時に、「なんだ、コイツ!」ってひっくり返って、「そりゃ勝てんな」って思ったんだけど、朗希がロッテに入って、ブルペンで初めての球を見た時もすごかった。球もすごいんだけど、あの体で、あの歳で、コントロールがよかった。大谷は結構バラけていたので、「たしかにすごいけど、時間かかるかな」と思ったけど、朗希にはそれがなかったから。

山本 そうなのか! どちらかと言うと、大谷くんの方が完成度は高いのかと思っていたけど、吉井監督の目から見て、佐々木くんのほうが少し素質は高かった?

吉井 もちろん、大谷もすごかったんだけど、朗希のほうがピッチャー気質はある気がしましたね。

【これからの佐々木朗希育成プラン】

山本 今回、ロッテの監督となったけれども、そのまま3月開催のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)のピッチングコーチも務めるんですよね。佐々木くんもそうだけど、ヤクルトの奥川(恭伸)くんも元気だったらよかったのにね。

吉井 本当に朗希と奥川は、侍ジャパンの看板にしたかったんですよ。

山本 僕も、「この2人が将来の日本を背負っていくだろう」ってずっと言っているので、本当にそう思いますね。それにしても、2023年の佐々木朗希くんも楽しみですよね。僕としては、「15勝してほしいな」って思っているんですけどね。去年の完全試合もすごかったけど、その次の試合の完全試合未遂。あの日のボールって、おそらくメジャーの選手でも当たらないです。あれは人間の動体視力を超えているんで、当たらないです、絶対に。そろそろ、中6日ぐらいでの起用もあるんですか?

吉井 計画では、22年が110イニングぐらいで止める予定だったけど、実際は130ぐらいだったのかな(129.1イニング)。予定よりも投げすぎているので、回復はどうかなっていうのはちょっと心配していますね。でも、もう1つの目標が、「間隔は空けたとしても、1年間一軍のマウンドに上がること」だったんだけど、それは達成できたので次の段階に移行するところですね。

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