200勝目前の石川雅規に八重樫幸雄がエール。ヤクルトなら「バッターは若松、ピッチャーは石川という時代が訪れてほしい」 (2ページ目)

  • 長谷川晶一●取材・文 text by Hasegawa Shoichi
  • photo by Sankei Visual

【石川の中に眠る「東北人気質」とは?】

――ヤクルト投手陣に「石川投手の印象は?」と聞くと、異口同音に「負けず嫌いな性格だ」「研究熱心だ」という意見が聞かれました。八重樫さんはどう思いますか?

八重樫 前編でも言ったように、「研究熱心だ」というのは僕も同じ意見です。でも、「負けず嫌いだ」というのはあまり感じなかったですね。強いて言えば、「粘り強い性格だ」とは思います。一気に成果を収めるのではなくて、「ひとつひとつ積み上げていこう」という意識がすごく強いから、地道な練習もできるんじゃないのかな?

――いわゆる「東北人気質」みたいなものは感じますか?

八重樫 秋田にある石川の実家のあたりも、冬になれば雪が積もる地域です。気候的にも辛抱強くなるし、忍耐力がつくとは思います。あとは、秋田商業高校時代の小野平監督、青学大時代の河原井正雄監督も厳しい監督だから、相当鍛えられて我慢強く、粘り強くなったんじゃないかな。

――先日、秋田の石川さんのご実家にお邪魔しました。冬になると50cmぐらいの降雪があるそうですね。あとは、体が小さいということで「体の大きな人には負けないぞ」という意地のようなものも感じられます。その点はどうですか?

八重樫 それも間違いなくあるでしょうね。本人もインタビューで、そういうことを口にしているし、小柄な子どもたちにとっても励みになるでしょうから「絶対に負けない」という思いは強いでしょう。その小さい体で、いつもニコニコして笑顔で駆け寄ってきてあいさつしてくれるから、余計にかわいく見える(笑)。お父さんにも会ったことがあるけど、とても気さくな方ですよね。

――本当に気さくなご両親でした。

八重樫 秋田で試合があった時にごあいさつしたけど、それ以降、なおさら親近感がわきましたよ。あと、石川の奥さんのお父さんから年賀状をいただいて、秋田米を送ってもらったこともありました。ますます親近感がわいちゃうよね(笑)。

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