ロッテの安田尚憲と藤原恭大はなぜ伸び悩んでいるのか。高木豊は「共通の課題」を指摘 (4ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • photo by Kyodo News

【目指すはイチローのような選球"体"】

 最後に、高木は模範とすべき左バッターについて、日米通算4367安打をマークしたレジェンドの名を挙げてこう語った。

「やっぱりイチローです。特殊な打ち方に見えますけど、もっとも体が開かない選手でした。左足が回転せず、平行移動で右足に近づいていくような感じなので開きようがないですよね。それでボールをとらえてから体が回転するので、インパクト時には絶対に体が開いていません。

 前に移動しているような感じはしますけど、ボールを迎えにいっているわけではなく、打ちにいっている。だからすべてのボールを、体勢を崩すことなく打ち返せるんです。

 イチローの場合は選球"眼"ではなく選球"体"という言葉が使われますよね。目ではなく、打てるか打てないかを体で判断することを磨いていかなければならないと。そうなるためには相当な鍛錬が必要だったと思いますが、それを身につけたからこそ、あれだけの記録を残せたのでしょう。

 繰り返しになりますが、安田にしろ藤原にしろ、好調な期間が限定的だったのは技術が確立されていない証拠です。ポテンシャルを秘めていることは間違いないですから、今年こそ覚醒した姿を見せてほしいですね」

元プロ野球選手のYouTuberのパイオニア

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