片岡篤史のプロ野球シーズン展望。オリックスには新庄剛志が必要だった!? (4ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • 田中亘●撮影 photo by Tanaka Wataru

片岡 過去には代表戦でケガをしてしまって、チームに帰ってきてから戦力になれなかった選手もいたよね。そのへんは保証の問題もあって本当に難しいところなんやけど......今回は東京開催ということもあるから、できたら2人には出てほしいな。あくまで、メンバーに選ばれたら、というのが前提やけど。

吉田 セ・リーグでいうと、巨人の対抗馬に挙げた阪神からはどのくらいの選手が選ばれそうでしょうか。

片岡 最近の阪神からは、常に選ばれている選手はおらんよね。今年の結果次第では、サードには巨人の岡本(和真)もいるけど、大山(悠輔)にも可能性があるかと。あと、近本(光司)がシーズンですごく活躍したら選ばれるかもしれない。オリンピックみたいな短期決戦は、「守れて走れる」というのが貴重やからね。それでいて打てる選手がいれば最高。

 ただ、おそらく侍ジャパンで近年の実績を残している選手が、オリンピックでも中心になると思います。ここ数年で招集していなかった選手をいきなり呼ぶってことは考えにくい。やっぱり侍ジャパンも「チーム」だから、稲葉(篤紀)監督は今まで一緒に戦ってきたメンバーでいくんじゃないかなと。

吉田 今までのように、巨人の選手が多く選ばれることがあると、ペナントレースで阪神が有利になりますか?

片岡 いや、そうとも限らんのよ。疲労に関しては、早く負ける可能性もあるし、試合に出る選手も限られている。むしろ、約3週間の期間が空く中で、オリンピックに出ていない選手たちの調整のほうが難しいかもしれない。

 今年は9回で試合が打ち切りで、五輪での中断期間を考えるとピッチャーもどんどんつぎ込める。だから、余計に分業制になってピッチャー有利というか、野球も変わってくるんちゃうかなと思いますね。

吉田 今年は交流戦があることも、昨年とは違いますね。

片岡 その影響はあると思いますね。昨年の日本シリーズを見てもわかるように、パ・リーグは強いやん。セ・リーグはなかなか交流戦でパ・リーグに勝てない。

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