片岡篤史・新ヘッドコーチに聞く、タイガース「金本改革」の進捗状況 (4ページ目)
──優勝を争うライバルチームについて、どのように見ているか聞かせてください。
片岡 昨季は広島と巨人に負け越してしまいました。広島には一昨年はまったく勝てず、歯が立たなかったのに比べれば、昨年はなんとか食らいつけるまでのレベルにはなった気はします。ただ決して満足はしていません。
昨年は勝負どころの9月5日~7日にマツダスタジアムで3連敗してしまいました。あの時のカープの強さというのは選手たちも感じるところがあったと思います。1戦目、2戦目ともサヨナラ負けしましたが、阪神にリードされている最終回の野間峻祥と上本崇司がセカンドにスチールした、あのスライディングの速さ、あの場面でスチールができる果敢さは、私の脳裏に焼き付きました。
もちろん安部友裕に打たれたホームランとか會澤翼のサヨナラヒットもありますけど、それよりも、あの2人の最終回のスチールは敵ながら我々も見習わないといけないですね。
──巨人については、いかがですか。
片岡 巨人は菅野智之とマイコラスと田口麗斗で大きな貯金をする、先発が安定したチームです。それでも田口に関しては、昨年前半まではなかなか点が取れませんでしたが、昨年の後半から少し点が取れるようになって、やっと最後に土をつけられたんです。今年はマイコラスが抜けたし、挽回のチャンスですね。
──今シーズンのタイガースで、投手のキーマンを挙げてください。
片岡 藤浪晋太郎ですね。年齢的にも、藤浪にやってもらわないことには優勝は難しいです。プロ入りから順調にきていたわけですが、ここ2年間は非常に苦しんでいますからね。藤浪がローテーションの軸になって1年間投げてくれれば、優勝できると思います。
──では、打者のキーマンは誰になるでしょう?
片岡 4番候補のロサリオになるんじゃないでしょうか。やはりホームランでチームの雰囲気を変えてほしいですね。あと、糸井嘉男。すごい体になってますから(笑)。
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