弟・良太が語る「偉大なる兄・新井貴浩の2000本安打の真実」 (2ページ目)

  • 岡部充代●文 text by Okabe Mitsuyo
  • photo by Kyodo News

 もちろん、技術もあると思います。不器用、不器用って言いますけど、バッティングに関してはセンスがあると、弟ながらに思っているので。センスがなきゃ打てないですよ、2000本は。メンタルも強くなければ打てないでしょうし、結局はそういうことだと思うんです。センスがあって、メンタルが強くて、努力もしたからこその2000本。もちろん、尊敬していますよ。僕にとっては"やさしいお兄ちゃん"ですけど。

 仲はいいですね。それが普通だと思っていたので、特に意識したことはなかったんですけど。プロに入ってから周りの人に言われて、ああ、そうなんだと。いまは別々のチームですけど、甲子園で試合があるときは、兄貴の家族と一緒に食事に行ったりしています。

 いろんな話をしますけど、やっぱり野球の話が多いですね。兄貴の打ち方が変わったなと思ったら、「どういう意識なの?」って聞いてみたり。今年も打ち方をちょっと変えましたよね。それが合っているんじゃないですか。開幕から好調ですから。

 タイガースにいたら2000安打は打てなかったんじゃないかって言う人もいますけど、それは僕には分かりません。ただ、兄貴にはカープの水が合っている気がします。表情が生き生きしているというか......誤解しないでくださいね。タイガースがよくないって言ってるんじゃないですよ。ただ、広島で生まれ育って、最初に入ったのもカープでしたし、やっぱり「カープの新井貴浩」なんじゃないですかね。

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