オマエは誰? 野球選手のボブルヘッド「似てない問題」を斬る!

  • 長谷川晶一(12球団ファンクラブ評論家Ⓡ)●文・写真 text & photo by Hasegawa Shoichi

アゴは強調されているものの、内川に似ているかと言われると......アゴは強調されているものの、内川に似ているかと言われると......
【ソフトバンク】
 僕が入手したのは2014年ヴァージョンの内川聖一、攝津正、松田宣浩(×2)、森福允彦(×2)、長谷川勇也(×2)、本多雄一(×2)、今宮健太、柳田悠岐の12体。ヤフオクドームに併設されている王貞治ミュージアムの売店には、ボブルヘッドについての説明が掲示されていた。それによると、「アレクサンダーグローバル社製・限りなく本物の石に近い重さと質感を持たせた造形材料を用いて製作。一体ずつ手塗りなので、色むらや細かい傷、接着剤のはみ出しなどが見られることがあります」とある。なるほど、この説明通り、手に持ってみるとズシリとした重量感が手に残る。

 最初にチェックしたかったのが内川だ。特徴のあるアゴを持つ内川なら、本人に似せやすそうだ。でも、箱から取り出してガッカリした。予想通り、アントニオ猪木バリのとがったアゴを備えているものの、その表情は似ても似つかない。残念。続いて手にしたのが、今季トリプルスリーを達成した柳田ボブルヘッド。何やら叫んでいるが、まったく"ギータ"には見えない。続けて開梱した今宮も同様。まったく似ていないや。
攝津のボブルヘッドは端正な顔立ち攝津のボブルヘッドは端正な顔立ち
 軽い失望感に包まれていたところ、ついに希望の光が差し込んだ。攝津だ。彼の端正な顔つきが、僕の手の中に見事に再現されていた。背番号を隠しても、ネームプレートを見なくても、クリクリッとした大きな瞳は、まさに攝津のそれだった。かなり甘い評価かもしれない。けれども、内川や柳田、長谷川と比べれば、ずいぶん似ている。さらに、松田だ! あごひげを生やして鋭い表情で真っ直ぐ、前を見据えている姿は、まさに松田そのものだ。うん、これなら「似ている」と言ってもいいのではないだろうか。


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