10連敗でも2位。今年はDeNAに風が吹いている

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 DeNAは6月14日の日本ハム戦に1-3で敗れ、2008年以来となる10連敗を喫した。結局、交流戦は3勝14敗1分に終わり、断トツの最下位。歴代ワーストの勝率.176という不名誉な記録まで打ち立ててしまった。

初のクライマックス・シリーズ進出。そして17年ぶりの優勝を狙うDeNA中畑清監督初のクライマックス・シリーズ進出。そして17年ぶりの優勝を狙うDeNA中畑清監督

 今シーズンのDeNAは開幕から順調に白星を積み重ね、交流戦が始まるまでは29勝19敗と2位の巨人に2ゲーム差をつけてセ・リーグ首位を快走していた。だが、交流戦でまさかの大失速。10あった貯金をきれいに使い果たし、ついに借金生活に突入。中畑清監督は「よく負けたな......。いい試合はしていたけど力負けした」と悔しさを押し殺し、淡々と振り返った。

 失速の原因はどこにあったのか? ベイスターズOBで解説者の野村弘樹氏は言う。

「ちょうど投手陣が疲れてきた頃に交流戦が始まり、パ・リーグの打者に圧倒されてしまった感じですね。今年のDeNAは、筒香嘉智や梶谷隆幸らを筆頭とした強力打線に注目が集まっていましたが、これまでの快進撃を支えていたのは投手陣なんです。ルーキーの山﨑康晃がクローザーとして立派に仕事をこなし、田中健二朗、エレラらの中継ぎ陣も計算が立つようになった。リリーフ陣が安定したことでゲームプランがはっきりし、それが先発陣にも好影響を与えていました。でも、交流戦では序盤からつかまるケースが多く、接戦に持ち込んだとしても粘れなかった。結局、自分たちの戦いをさせてもらえなかった」

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