ヤクルト真中満監督の野望「目標は最下位脱出じゃなく...」

  • 島村誠也●文 text y Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 昨年、2年連続最下位となったヤクルト。チーム再建を託されたのは、44歳の若き指揮官・真中満だった。初采配となった2月22日の日本ハム戦(オープン戦)では6-0と快勝するなど、幸先のいいスタートを切った。はたして、最下位脱出はなるのか。真中監督を直撃した。

ヤクルトOBで二軍監督の経験もある真中満新監督ヤクルトOBで二軍監督の経験もある真中満新監督

―― 「監督」と呼ばれることにはもう慣れましたか。

「監督は二軍で3年間(2011~2013年)やっていましたからね。照れるとか違和感はないですよ(笑)。ただ、二軍監督とは違って、こうした取材やスポンサーの方への対応が何十倍もあります。それも監督業のひとつですからね(笑)。こうしてメディアを通してチームを露出するのも大事なことですし、楽しむというか、充実した日々を過ごせています」

―― 開幕まであと1カ月ちょっとです。監督が描いた通りに進んでいますか。

「このキャンプでは選手たちに"自主性"を求めてきました。ここまでは、我々の思い描いた通りに進んでいます。練習と練習の合間に、自主的に練習していますし、居残りのバッティングでも、コーチがいなくても黙々と打ち込んでいる。投手にしてもブルペン捕手に頼んで自主的に投げ込んでいますから」

―― 選手に自主性を求めるというのは、実はかなり難しいことだと思うのですが。

「そうなんです。実は難しいんです(笑)。もちろん、まだ自分で練習できない若手もいるので、そこはコーチたちにお願いしていますが、このキャンプは『自分で考えて動く』ということを第一のテーマにしています。だから、選手たちを見ていると、普段よりも緊張感があります。自分で考えて動くということは、しっかりやらなければならないという責任感につながってくるのでしょうね」

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