西武・高橋朋己「上杉達也のおかげで僕は投手に戻れた」

  • スポルティーバ構成●文 text by Sportiva special thanks to Shimamura Seiya, Okabe Mitsuyo, Hiroshima TOYO CARP, SAITAMA SEIBU LIONS, HANSHIN TIGERS
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

【西武編】
栗山巧(31歳)
「『週刊少年ジャンプ』『週刊少年マガジン』はよく読んでいました。『ろくでなしBLUES』(※11)がいちばん好きなのですが、あれはボクシングもありますけど、スポーツ漫画じゃないですかね……。前田太尊がいちばん好きなんですけどね(笑)。そうなると……『SLUM DUNK』ですね。バスケが下手な人間がどんどんうまくなり、チームに欠かせない存在になる。読んでいて熱いものを感じましたよね。『SLAM DUNK』は寮に住んでいる時に全巻揃えて、一度、古本屋に全部売ったんです。でも、最近また全巻買い揃えました(笑)。『SLAM DUNK』を読んでいた頃の自分を思い出そうとして……。あの頃は、もっとうまくなって野球でメシを食えるようになりたいと、そればっかり考えていました」

上本達之(34歳)
「『わたるがぴゅん』(※12)が大好きでしたね。ハブボール、シーサーボール……小学生の頃はそういう魔球が投げられるかもという夢がありました。それこそスコールボールを試したこともありました。でも、現実に投げられないことに気づく(笑)。ただ、スコールボールは庭球のような柔らかいボールなら可能ですし、ハブボールはソフトボールなら十分にありえる。シーサーボールも要はナックルボールみたいなものですよね。どのボールもなくはないんですよ。そういう発想がいいですよね。そういう何気ないところにヒントがあるということを、プロになった今でも大事にしていきたいですね。好きな選手は丸山ひろあき。カンパチと呼ばれているんですが、運動神経が悪くて、補欠なんです。主人公・与那覇わたるの子分みたいなヤツなんですけど、いつも一生懸命練習するんです。カンパチが全国大会でちょっと活躍した時は嬉しかったですね」

秋山翔吾(26歳)
「『MAJOR』ですね。茂野悟郎が次々と訪れる困難に立ち向かう感じが良かったです」

脇谷亮太(33歳)
「原秀則先生の作品が好きで、『名門!第三野球部』も読んでいました。その中でも好きだったのが、『やったろうじゃん!!』(※13)です。どこかの田舎の町の高校が甲子園という夢をかなえるために努力するという話なのですが、野球だけでなく人間ドラマがあって、そこがまた面白かったですね。主人公をねたむ人間が策略をめぐらせたり。読んでいたのが大学生の時で、僕自身も社会のしがらみとか知りはじめた頃だったので、今でも印象に残っています」

渡辺直人(34歳)
「『SLAM DUNK』ですね。『あきらめたら、そこで試合終了ですよ』という安西先生の言葉が強く印象に残っています。野球とバスケは違うスポーツですが、通ずるものを感じました。好きなキャラクターはたくさんいましたけど、流川楓が好きでした。クールだけど、アツいところがかっこよかったですね」

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