スーパーエースへ。藤浪晋太郎と大谷翔平「2年目のノルマ」 (2ページ目)
ちなみに、ドラフト制度導入以降、高卒ルーキーが2ケタ勝利をマークしたのは、藤浪を含めて過去に7人しかいない。
1966年 堀内恒夫(巨人)16勝2敗→通算203勝139敗6セーブ
1966年 森安敏明(東映)11勝11敗→通算58勝69敗
1966年 鈴木啓示(近鉄)10勝12敗→通算317勝238敗2セーブ
1967年 江夏豊(阪神)12勝13敗→通算206勝158敗193セーブ
1999年 松坂大輔(西武)16勝5敗→日米通算161勝100敗1セーブ(※)
2007年 田中将大(楽天)11勝7敗→通算99勝35敗3セーブ(※)
2013年 藤浪晋太郎(阪神)10勝6敗(※)
※通算成績は2013年終了時のもの
この錚々たる顔ぶれを見れば、藤浪にかかる期待の大きさも頷(うなず)ける。評論家の吉井理人氏は次のように語る。
「勝ち星は運にも左右されるので具体的な数字は挙げにくいのですが、少なくとも登板した試合は7回まで投げ切ってほしいですね。そうすれば年間200イニングにも近づくでしょうし、自ずと結果もついてくると思います。いずれは球界を代表する投手になってもらわないといけない存在なので、彼にとって今シーズンは大事な1年になるでしょう。昨年のようなピッチングを続けることができれば、十分に期待できると思いますよ」
松坂や田中のように1年目から結果を残した投手もいれば、ダルビッシュ有(当時・日本ハム→現レンジャース)や涌井秀章(当時・西武→現ロッテ)のように2年目に飛躍的な成長を遂げて、のちにスーパーエースに上り詰めた投手もいる。
1年目のダルビッシュは14試合に登板し、5勝5敗、防御率3.53の成績だったが、2年目には10連勝をマークするなど12勝5敗、防御率2.89でシーズンを終えた。また、この年に出場した日本シリーズの第1戦の先発に指名されるなど、一躍エースへと成長した。涌井も1年目は1勝6敗、防御率7.32だったが、2年目は12勝8敗、防御率3.24と結果を残し、その後の活躍の土台を築いた。
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