【プロ野球】大混戦必至のパ・リーグ。ペナントを左右する新戦力の出来 (3ページ目)
リリーフ陣は馬原が抜けたが、メジャー帰りの五十嵐亮太が新たに加わり、昨年まで先発だった岩嵜翔もリリーフに回る。ファルケンボーグを加えたこの3投手はいずれも150キロを超すストレートを投げる本格派。ここに技巧派左腕の森福允彦を挟むことで、バラエティに富んだブルペン陣が完成した。
そしてこのオフ、大型補強で注目を集めたのが楽天。その筆頭がメジャー通算434本塁打、10年連続ゴールドグラブ賞のアンドリュー・ジョーンズだ。全盛期は過ぎた感はあるが、今回のWBCではオランダ代表の主軸を務め、若いチームを見事にまとめ上げ、決勝トーナメント進出の立役者となった。これまでの実績はもちろん、豊富な経験もチームにとっては大きな武器となる。
もうひとりの新外国人、ケイシー・マギーも昨年パイレーツとヤンキースで114試合に出場したメジャーリーガーだ。オープン戦では17試合で打率.200、本塁打2本と低迷したが、力は確かなだけに日本野球への対応がカギとなる。
また、楽天の本拠地であるKスタ宮城は今シーズンからラッキーゾーンが新設され、本塁打は間違いなく増えるだろう。その中で、ジョーンズとマギーの加入によって、昨年リーグ最低の本塁打数(52本)だった楽天打線がどう生まれ変わるのか。両外国人の出来がチームの順位に大きく影響することは間違いない。
投手陣は田中将大に続く若手の頑張りが上位進出のカギとなる。昨年、ルーキーながら7勝をマークした釜田佳直、8勝の美馬学、6勝の塩見貴洋の上積みはもちろんだが、昨シーズン1勝の菊池保則がオープン戦で3勝1敗、ドラフト2位のルーキー・則本昂大(のりもと・たかひろ)も3勝0敗と好投。投手王国になる要素は十分にある。また、課題だったリリーフ陣には、8年ぶりに日本球界復帰となった斎藤隆が加わった。メジャー7年間で84セーブを挙げた斎藤の投球に大きな期待が寄せられる。星野仙一監督就任3年目で初のAクラス入りなるか、新戦力の活躍が楽しみだ。
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