大谷翔平はどの投手から一番ホームランを打っている? 左腕の「お得意様」はなんと菊池雄星 (3ページ目)

  • 宇根夏樹●取材・文 text by Une Natsuki

【大谷翔平にホームランを打たれた日本人はふたり】

 一方、打率のワースト5には、こちらの投手が並ぶ。

1位T ウェイド・ルブラン(前セントルイス・カージナルス) 打率.000(13打数0安打)
1位T クレイトン・カーショウ(ロサンゼルス・ドジャース) 打率.000(11打数0安打)
1位T ジャスティス・シェフィールド(前シアトル・マリナーズ) 打率.000(11打数0安打)
4位T ディラン・バンディ(前ミネソタ・ツインズ) 打率.091(11打数1安打)
4位T ジェイク・ディークマン(ニューヨーク・メッツ) 打率.091(11打数1安打)

 5人のうち、バンディ以外の4人は左投手だ。バンディとディークマンから打った各1安打も、長打ではない。

 大谷とディークマンは、シーズン序盤に対戦しそうだ。ドジャースとメッツは4月19日〜21日と5月27日〜29日に3試合ずつを行なう。

 2022年に現役を引退したルブランには13打席で13打数0安打、9三振と完璧に抑えられている。ただ、それぞれが北海道日本ハム・ファイターズの打者と埼玉西武ライオンズの投手として対戦した2015年は、5打数1安打ながら、唯一の安打はホームランだった。

 20打数以上では、対フランバー・バルデス(アストロズ)の打率.118(34打数4安打)が最も低い。けれども、こちらもホームランは皆無ではなく、2021年9月10日に1本打っている。

 なお、大谷がメジャーリーグで日本人投手から打ったホームランは、菊池からの3本と前田健太(デトロイト・タイガース)からの1本の計4本だ。

 日本人投手との対戦は、菊池に対して20打数6安打、前田に8打数2安打、藤浪晋太郎(メッツ)に3打数2安打、千賀滉大(メッツ)に3打数1安打、ダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)に2打数1安打、田中将大と有原航平にそれぞれ2打数0安打、平野佳寿、澤村拓一、松井裕樹(パドレス)にはいずれも1打数0安打となっている。

 今シーズン、徐々にバッティングの調子を上げてきた大谷。苦手投手を攻略し、2年連続のホームラン王はあるのか、注目したい。

プロフィール

  • 宇根夏樹

    宇根夏樹 (うね・なつき)

    ベースボール・ライター。1968年8月14日生まれ。三重県出身。MLB専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランス。著書『MLB人類学──名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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