打者・大谷翔平が得意とする球場は? 苦手なスタジアムは「あの名門チーム」の本拠地 (3ページ目)

  • 宇根夏樹●取材・文 text by Une Natsuki

【ナ・リーグ西地区のライバル球場で相性がいいのは...】

 一方、打率と出塁率のワースト3は、ヤンキー・スタジアム(ニューヨーク・ヤンキース)の.130と.245、T-モバイル・パークの.184と.280、ミニッツメイド・パークの.217と.285だ。OPSのワースト3にも、この3球場が並ぶ。数値は.658と.658と.724で、T-モバイル・パークはわずかにヤンキー・スタジアムを下回る。

 ISOのワースト3は、フェンウェイ・パーク(ボストン・レッドソックス)の.156、オークランド・コロシアムの.191、プログレッシブ・フィールド(クリーブランド・ガーディアンズ)の.192。ホームランのペースのワースト3は、フェンウェイ・パークの29.0打数/本、ドジャー・スタジアムの28.0打数/本、プログレッシブ・フィールドの26.0打数/本だ。

 30打席以上の17球場のなかで、2本塁打未満はドジャー・スタジアムしかない。とはいえ、その打数は28に過ぎず、次に少ないターゲット・フィールドでも、それよりも10打数多い。

 なお、今シーズンのアウェーゲームは、チェイス・フィールド(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)とクアーズ・フィールド(コロラド・ロッキーズ)の各7試合が最も多い。ほかに5試合以上は、こちらも同地区であるオラクル・パーク(サンフランシスコ・ジャイアンツ)の6試合とペトコ・パーク(サンディエゴ・パドレス)の5試合。エンゼル・スタジアムは9月3日と4日の2試合しかない(ドジャー・スタジアムの対エンゼルスも6月21日と22日の2試合)。

 試合数の多い4球場のうち、チェイス・フィールドでは5試合の8打席で8打数4安打、0本塁打。クアーズ・フィールドは7試合の22打席で22打数7安打(打率.318)、1本塁打。オラクル・パークは3試合の10打席で8打数0安打、2四球。ペトコ・パークは8試合の20打席で16打数2安打(打率.125)、1本塁打、4四球だ。チェイス・フィールドとオラクル・パークでは、過去2シーズンともプレーしていない。

プロフィール

  • 宇根夏樹

    宇根夏樹 (うね・なつき)

    ベースボール・ライター。1968年8月14日生まれ。三重県出身。MLB専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランス。著書『MLB人類学──名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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