大谷翔平のドジャース移籍に「落胆の声」はなし ヤンキースが本腰を入れなかった事情にファンも納得のわけ (4ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke

 ここまで読み進めて、そもそも"大谷争奪戦"の有力候補ですらなかったニューヨーク側からの視点に、ピンとこないファンも多いかもしれない。

 ヤンキースには依然として一定のブランド力があり、大物スターの獲得戦線に参戦した場合、そのレースに箔がつくのは事実である。それでも大谷に関しては、2017年も、2023年も、お互いの思惑や状況が一致しなかった。"話は進まない"どころか、交渉のテーブルに着くことすらなかったのだ。

 向こう10年間、"ハリウッドの怪物"は年に1、2度、ヤンキース、メッツとの対戦でニューヨークを訪れる。その際も、多少のブーイングはあっても、特別に大きな罵声を受けることはないのだろう。縁がなかったひとりのスーパースターとして、リスペクトと羨望の眼差しで受け入れられるかもしれない。

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