大谷翔平のMLB史上初「2度目の満票MVP受賞」は確定? サイ・ヤング賞の可能性も (4ページ目)

  • 宇根夏樹●取材・文 text by Une Natsuki
  • photo by Getty Images

【2020年に起きた世紀の凡ミス】

 この時は、デグロムを1位とした記者がいたため、クリスチャン・イエリッチ(ミルウォーキー・ブルワーズ)は惜しくも満票の受賞を逃した。今年の大谷がイエリッチと同じ結果になるとしたら、記者が間違って違う選手に票を投じた場合くらいだろう。

 そんなミスはあり得ないと思うかもしれないが、3年前のMVP投票では、こんなことが起きている。その記者は、トレイ・ターナー(当時ワシントン・ナショナルズ/現フィリーズ)を10位とするつもりで、オンライン投票の際に、ラストネームのイニシャルが同じ「T」の違う選手をクリックしてしまったという。

 ターナーの代わりに10位票の1ポイントを得たのは、今シーズンの途中まで大谷とチームメイトだったライアン・テペラ(当時シカゴ・カブス)だ。クローザーではなく、防御率も4点近いテペラの得票が話題になり、記者のミスが発覚した。

プロフィール

  • 宇根夏樹

    宇根夏樹 (うね・なつき)

    ベースボール・ライター。1968年8月14日生まれ。三重県出身。MLB専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランス。著書『MLB人類学──名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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