ダルビッシュ有の次なる目標は? 史上3人目の日米200勝、奪三振「野茂超え」そしてパドレス創設55年目初のWS制覇 (3ページ目)

  • 宇根夏樹●取材・文 text by Une Natsuki
  • photo by Getty Images

【ワールドシリーズは2回降板】

 また、MLB100勝と日米200勝のほかに、ダルビッシュは今シーズン中に野茂の奪三振記録をダブルで塗り替えそうだ。

 野茂のMLB1918奪三振と日米3122奪三振に対し、ダルビッシュは4月4日の3奪三振を含め、それぞれ1791奪三振と3041奪三振。野茂との差は、127奪三振と81奪三振だ。

 順序としては、まずは野茂の日米通算を追い抜き、続いてMLB通算を超えることになる。田中のMLB通算は991奪三振、日米通算は2491奪三振。4月6日にNPB1500奪三振に到達した。

 さらにダルビッシュは、日本人メジャーリーガーふたり目の通算1500イニングと先発250登板にも近づいていて、あと7イニングと先発7登板で到達する。言うまでもなく、こちらもひとり目は野茂だ。1976.1イニング(先発1967.0イニングと救援9.1イニング)と先発318登板(救援を含めると323登板)を記録している。

 これらのマイルストーンもさることながら、ダルビッシュにはワールドシリーズ初優勝のチャンスもある。

 ジョー・マスグローブが戻ってくれば、ローテーションには三本柱が揃う。ダルビッシュ、マスグローブ、ブレイク・スネルの3人だ。

 マスグローブは4月6日に3Aでリハビリとして投げており、復帰は近い。それに続き、フアン・ソト、マニー・マチャド、ザンダー・ボガーツが並ぶ打線も、さらにパワーを増す。フェルナンド・タティースJr.の出場停止はパドレスの試合が順延にならないかぎり、4月19日が最後の80試合目だ。その翌日から出場できる。

 ダルビッシュは、2006年に日本シリーズ優勝を経験し、WBCでも2009年と今春に優勝を味わっているものの、ワールドシリーズ優勝はまだない。出場も2017年の1度きりだ。

 2017年夏のトレードでレンジャーズからドジャースへ移り、ワールドシリーズでは第3戦と第7戦の先発マウンドに上がったが、どちらも2回途中に降板した。そしてドジャースは3勝4敗でヒューストン・アストロズに敗れた。

3 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る