藤浪晋太郎のメジャーデビュー戦を現地観戦 岩田稔が見た今後の改善点と期待「ゴロアウトが増えればもっと勝てる」 (2ページ目)

  • オカモト“MOBY”タクヤ●文 text by Okamoto “MOBY” Takuya
  • photo by Getty Images

── ところが3回、先頭のルイス・レンフィーフォにフルカウントから四球。それ以降、連打、四球、大谷にはフェンス直撃のタイムリーヒットを打たれ、打者一巡の攻撃を許し、2回1/3、8失点で降板となりました。

岩田 あの四球からリズムが狂ってしまい、2回までバンバン攻めていた投球が受け身になってしまいました。ランナーを出したことで、より厳しく攻めようとした結果、慎重になりすぎた印象があります。

【藤浪晋太郎の今後は?】

── スプリットは空振りを奪えていましたが、ヒットにされたのはほとんどがスライダーでした。

岩田 スプリットを生かすも真っすぐ次第。晋太郎は160キロを超える真っすぐと、速くて動く球が特徴の投手で、やはりそこが軸になってくると思います。今日は主審の判定も厳しく、際どいコースをボールとコールされて苦しんでいたけど、個人的にはもっとストライクゾーンで勝負してもいいのではないかと。今日はいい面と悪い面の両方が出ましたが、この経験を生かすのは自分次第。僕は晋太郎のすごさを知っているだけに、次回以降の登板が楽しみでしかありません。

── 今後の課題を挙げるとすれば?

岩田 今日はゴロアウトが少なかった。ゴロアウトを増やしていくことが、晋太郎のピッチングができているバロメーターになるのではないでしょうか。そのピッチングができれば勝ち星も増えるでしょうし、ピッチングもラクになると思います。ただ、今日は打ち込まれたとはいえ、あまり苦労している印象もなかったように映りました。本人は悔しいでしょうが、そこまで悲観することはありません。

── しばらくは毎週土曜日に先発させる、とマーク・コッツェイ監督が明言したことについてはどう思いますか?

岩田 期待されていないとそんな言葉は出てきません。キャンプ、オープン戦を見て、晋太郎の実力を把握しているからこそ、こういう起用になったはずですし、信頼は変わらないと思います。

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