バレンティン、マイコラスにA.Jも? WBCで見られるNPBでプレーした「懐かし助っ人」たち (2ページ目)

  • 宇根夏樹●取材・文 text by Une Natsuki
  • photo by Jiji Photo

【ローレン夫人もスタンドに?】

 キューバに次いでNPBの経験者が多いのは、6人の台湾だ。

 こちらも、在籍中とかつて在籍した選手が半々。前者は、宋家豪(ソン・チャーホウ/楽天)、呉念庭(ウー・ネンティン/西武)、王柏融(ワン・ボーロン/日本ハム※育成)。後者は、陳冠宇(チェン・グァンユウ/2014年=DeNA、2015〜2020年=ロッテ)、C.C.リー(李振昌/2016年=西武)、呂彦青(ルー・イェンチン)がそうだ。呂は2018年から2020年まで阪神に在籍したが、一軍登板はなかった。

 アメリカ、メキシコ、カナダ、オーストラリアは、NPBの経験者をふたりずつ擁する。

 アメリカのふたり、現セントルイス・カージナルスのマイルズ・マイコラス(2015〜2017年=巨人)と現サンディエゴ・パドレスのニック・マルティネス(2018〜2020年=日本ハム、2021年=ソフトバンク)は、どちらもWBCで先発あるいは第2先発を務める予定だ。

 マルティネスの場合、WBCではリリーバーとして起用される可能性が高かったため、一度は出場を辞退したが、ロサンゼルス・ドジャースのクレイトン・カーショウが欠場することになり、再選出となった。

 昨年、5年ぶりにメジャーリーグへ戻ったマルティネスは、先発投手として開幕を迎え、シーズン途中にブルペンへ回された。今年はローテーション定着を目指している。最初に出場を取りやめたのは、先発投手として調整したいという意向からだ。

 メキシコのふたりは、セサル・バルガス(2021〜20022年=オリックス)と現ワシントン・ナショナルズのジョーイ・メネセス(2019年=オリックス)。

 メネセスは、昨年8月に30歳でメジャーデビューすると、56試合で13本のホームランを打ち、打率.324と出塁率.367、OPS.930を記録した。8月以降に限ると、ホームランは10位タイ、OPSはこのスパンに200打席以上の116人中6位に位置する。この遅咲きが本物であれば、WBCでも期待大だ。

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