【MLB】初のタイトル奪取を狙う「打撃部門」のすごい新顔たち (2ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by AFLO

 大きく期待を裏切って迎えた今シーズン、キプニスはその悔しさをバネに大きく飛躍しました。5月には球団新記録となる月間51安打をマーク。5月に「50安打・30得点」を記録したのは、メジャー通算4191安打の「球聖」タイ・カッブと、1930年〜1931年に首位打者に輝いたアル・シモンズに次ぐ史上3人目の快挙で、キプニスはたちまち全米中の注目の的となりました。

 キプニスは非常にアグレッシブな選手で、あだ名は「ダート・バッグ」。いつもハッスルプレーでユニフォームを汚していることから、そう呼ばれるようになりました。あまりにもアグレッシブなためケガしがちな面は怖いですが、このまま好調をキープできれば初の首位打者タイトルを獲る可能性は十分にあるでしょう。インディアンスの選手として首位打者になれば、1954年にメキシコ出身のボビー・アビラがタイトルを獲って以来、実に61年ぶりの出来事となります。

 そして、ア・リーグでもうひとり注目すべき選手といえば、トロント・ブルージェイズで三塁を守る29歳のジョシュ・ドナルドソンでしょう。現在、本塁打王争いでは1位のネルソン・クルーズ(シアトル・マリナーズ)に3本差となるア・リーグ3位タイの33本塁打、打点王争いでは2位のクリス・デービス(ボルチモア・オリオールズ)に2点差をつけてリーグトップの91打点をマークしています。

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