【MLB】初のタイトル奪取を狙う「打撃部門」のすごい新顔たち

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by AFLO

 2015年シーズンも夏真っ盛りとなり、レギュラーシーズンは残り50試合を切りました。プレーオフ進出をかけた各地区の優勝争いとともに、これからさらに盛り上がるのが個人タイトルの行方です。そのなかでも注目したいのは、打撃部門で初めてタイトルを狙えそうな選手が上位に名を連ねていることでしょう。そこで今回は、今シーズン大ブレイクを果たしたバッターたちを紹介したいと思います。

初の本塁打王を狙うシンシナティ・レッズのトッド・フレイジャー初の本塁打王を狙うシンシナティ・レッズのトッド・フレイジャー まず、ア・リーグの首位打者争いでは、クリーブランド・インディアンスのジェイソン・キプニスという28歳の二塁手がトップに立っています。現地8月18日現在、打率.325をマークしており、ア・リーグ2位のプリンス・フィルダー(テキサス・レンジャーズ)とは1厘差。激しい首位打者争いを演じています。

 日本ではあまり知られていない選手なので、まずは彼の経歴について紹介しましょう。キプニスは2009年、ドラフト2巡目全体63位でインディアンスから指名されました。2011年にメジャーデビューを果たし、2012年にセカンドのレギュラーの座を獲得。そして2013年には攻守ともに成長を見せ、初のオールスター出場も手にしました。

 ところが昨年4月にインディアンスと6年総額5250万ドル(約54億円)という大型契約で延長した2014年シーズンは、初めての挫折を味わいます。相次ぐケガに苦しみ、成績も(2013年)打率.284・17本塁打・84打点・30盗塁から、(2014年)打率.240・6本塁打・41打点・22盗塁と、大幅に数字を落としてしまったのです。

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