2024年のドラフト上位候補、大商大・渡部聖弥 キレッキレの体を武器に走攻守にグレードアップ (3ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro

 そして、渡部は「でも」と言葉を紡いだ。

「悔しかったですけど、今となってはあそこで選ばれなくてよかったと思います。自分を見つめ直して、練習できてよかったと思うしかない。自分は目の前の一戦、一戦を戦っていくだけです」

 シーズンは始まったばかり。その実力を今までどおりに発揮できれば、野球ファンの間で渡部聖弥の名前が浸透するのも時間の問題のはずだ。

プロフィール

  • 菊地高弘

    菊地高弘 (きくち・たかひろ)

    1982年生まれ。野球専門誌『野球小僧』『野球太郎』の編集者を経て、2015年に独立。プレーヤーの目線に立った切り口に定評があり、「菊地選手」名義で上梓した『野球部あるある』(集英社/全3巻)はシリーズ累計13万部のヒット作になった。その他の著書に『オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり』(インプレス)『巨人ファンはどこへ行ったのか?』(イースト・プレス)『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』(カンゼン)など多数。

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