プロ野球選手からビジネスコーチになった高森勇旗が指南する「売れる営業マン」になるための方法

  • 高森勇旗●文 text by Takamoro Yuki

 横浜ベイスターズの選手からビジネスコーチへと転身した高森勇旗氏に聞く、仕事で成功するための方法論。前編では行動することとはどういうものかについて触れたが、ここでは実際に営業マンがどのようにして成果を出していくのかを具体的に紹介したい。

現在はビジネスコーチとして多忙な日々を送っている高森勇旗氏現在はビジネスコーチとして多忙な日々を送っている高森勇旗氏この記事に関連する写真を見る

【売れる具体的なプロセスを出す】

 不動産や生命保険の営業マンにとって、成果を出すためのKPI(Key Performance Indicator)は非常に明確である。ゴールは"契約"であり、そこに至るプロセスはおおよそ下記のとおりとなる。

① リスト数
 商品の提案をさせてほしいという連絡ができる人の人数

② アポイント率
 商品のプレゼンテーションをさせてほしい、と言って会ってくれる確率

③ プレゼンテーション数
 商品のプレゼンテーションをして、提案をする回数

④ 契約率
 提案を受け入れ、契約書にサインする確率

⑤ 契約数
 実際に契約に至った件数

 実際には、プレゼンテーションに至るまでにはもう少し複雑な過程がある場合もあるが、シンプルにするとほぼこのような流れになる。実際に成果が出始め"売れる営業マン"となると、ゴールは契約ではなく"紹介"となるなど独自のKPIが発生し始めるが、それは一旦置いておこう。

 営業マンとして"売れる"には、最終的な契約に至るまでのプロセス上の、どこに問題があるのかを明確に特定するところから始まる。

 月に10件の契約を目標とするなら、その手前であるプレゼンテーションのアポイントは何件必要なのか。仮にKPI④の契約率が25%であるならば、40件のアポイントが必要となる。40件のアポイントを獲得するために必要なリスト数は、仮にKPI②のアポイント率が25 %であるなら、160件のリストが必要となる。

 このように、非常に単純な数値でもいい。まずは数値でプロセスをデザインしてみることだ。

 その後、現状の自分の数値を書き出してみて、KPIのどの部分が目標と乖離があるのかを見る。非常に単純だが、「その数値を伸ばすことだけ」に行動をフォーカスすれば、確実に契約数は伸びる。

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