断トツ優勝候補・大阪桐蔭のセンバツ連覇を止めるのは「この7校」だ (2ページ目)
智弁和歌山も久しぶりに上位を狙う強力打線に仕上がった。昨秋は夏の甲子園でホームランを放った主砲の林晃汰が右ヒジ手術によってベンチ外。にもかかわらず、チーム打率.371をマークし、11試合中6試合で2ケタ得点を挙げた。
キャプテンの文元洸成(ふみもと・こうせい)、昨夏の甲子園で本塁打を放った冨田泰生を中心に一発の出る打者が並ぶ。
また、秋は11試合でわずか4失策。強打で鳴らしていた頃から高嶋仁監督は「ウチは守りのチーム」と言い続けてきたように、練習は守備から行なうのが同校のスタイルだ。2015年夏の津商戦では7失策で自滅したが、今回は守れるチームになっている。
問題は投手陣だろう。昨夏の甲子園のマウンドを経験したエースの平田龍輝(りゅうき)は最速144キロを誇るが、秋は62イニングで被安打65、四死球24と乱調だった。平田の出来が上位進出のカギになる。
同じく強打が持ち味の日大三(東京)も上位進出を狙う。例年よりもホームランの数こそ少ないが、長打の出る打線は健在で、選球眼のいいバッターが揃っているのも強みだ。
投手陣は、中村奎太(けいた)、井上広輝、林玲介の3人でつなぐのがパターンだが、秋は安定感を欠いていた新2年生の井上がひと冬越えて急成長。最速145キロを誇る井上が一本立ちできるようだと安心して戦うことができる。
打力では負けていないのが、チーム打率.398の確実性に加え、1番から9番まで全員がホームランを打つ能力を秘める東邦(愛知)だ。なかでも注目は、新2年生の石川昂弥(たかや)。東海大会の準決勝で9回二死から同点本塁打を放つなど、長打力と勝負強さを兼ね備えている。
上位進出のカギは投手陣。エース・扇谷莉(おうぎや・らい)は最速146キロを投げるが安定感に欠けるため、西有喜、左腕・荒島竜太の助けが必要になってくる。秋は登板機会の少なかった荒島が使えるようになると面白い。
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