NBAが騒然。アービングが
ポッドキャストで語る「独自の世界観」

  • 宮地陽子●取材・文 text by Miyaji Yoko
  • photo by AFLO

「何年もの間、僕らは地球は丸いと教えられ、信じるようになった。でも、そのことを本当に考えたことがあるかい? 旅に行き、移動するときの風景を考えたときに、自分たちが太陽の周りを回っていて、惑星が整列して、一定の日数で回っていると考えられるかい?」

「本当の旅というのは、思考を完全に自由にすること、完全な人間になるということだ。疑問を持ち、答えが返ってこなかったとしても構わない。その(周りから押しつけられた)『真実』のなかに生きなかったということ(が大事だ)」

 どうやら、アービングの信条は、教えられたことをそのまま信じるのではなく、自分で調べ、自分の目で見たことだけを信じるということのようだ。

「地球は平ら」というコメントは突拍子もない主張で、オールスターのような場で取り上げやすい話だったこともあり、オールスター・ウィークエンド期間の一番ホットな話題だった。他の選手たちにもこの話題がふられ、アダム・シルバー・コミッショナーまでもが記者会見で意見を求められていたほどだ。

 ただ、当のアービングは「カイリー(自分)が世界は平らだと思っていることが社会現象になるほど話題になっていることに笑ってしまう。それがニュースにまでなってしまうことがおかしい」と、どこか超越したコメントをしている。あまりに表面的な取り上げ方が多かったので、それが嫌だったのかもしれない。

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