横山ルリカが選んだ、2018年「ベストレース&ベストホース」

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • 甲斐啓二郎●撮影 photo by Kai keijiro

 アイドルユニット「アイドリング!!!」の結成メンバーで(2015年10月卒業)、現在は『めざましテレビ』(フジテレビ系)のリポーターや『競馬予想TV!』(CS・フジテレビONE)のアシスタント(2014年9月~)をはじめ、『競馬血統研究所』(同前、2015年7月~)、フジテレビ系列の競馬中継、『サンスポZBAT!競馬』のイメージキャラクターを務めるなど、競馬方面にも活躍の場を広げる横山ルリカさん。

 自身5年目の競馬シーズンも終わりを迎えるのにあたり、2018年の「ルリカ的名レース」「ルリカ的名馬」「ルリカ的競馬事件簿」を挙げてもらった。

9月の芦屋川特別でJRA通算4000勝を達成した武豊 photo by Yamane Eiichi /AFLO9月の芦屋川特別でJRA通算4000勝を達成した武豊 photo by Yamane Eiichi /AFLO 武豊騎手が「前人未到のJRA通算4000勝」という大偉業を達成された競馬界の記念すべき1年でしたが、馬に関してはとにかく、「常識が覆る1年」だったと思います。

 とくに印象的だったのは「何十年ぶりのV」。安田記念でモズアスコットが20年ぶりに連闘馬としてGIを制覇した時には「このローテーションでこんなに強い競馬ができちゃうんだ!」と感動しました。また、フィエールマンが関東馬として17年ぶりに菊花賞を制した時には、「えー、関東馬ってそんなに勝てていなかったんだ〜!?」と驚きました。

 3歳馬の活躍が目立った年でもありましたね。チャンピオンズCでルヴァンスレーヴが12年ぶりの3歳馬Vを果たし、関屋記念ではプリモシーンが31年ぶりに3歳牝馬のV、新潟記念ではブラストワンピースが35年ぶりに3歳馬のV。極めつけは"3冠牝馬"となったアーモンドアイですね。

 ルメール騎手の活躍も素晴らしかったです。力のある馬に乗れるというのも、それだけの成績を残して信頼されているからこそ。奥様と一緒に日本語学校に通われているというお話にも、「何事にもストイックで努力家なんだな〜」と感服しました。

 全体的な総括はこんな感じですが、さらに個人的な視点で、この1年を振り返ってみようと思います。

■ルリカ的名レース2018ベスト3

【天皇賞・春】

 レインボーラインは牡馬としては小柄ですが、もともとハマったときの破壊力が驚異的でした。まれに見る極悪馬場で行なわれた昨年の天皇賞・秋でも、「レインボーアンバーの血」が覚醒し人気薄ながら3着に好走。「道悪なら怖い存在」というイメージがあったのですが、その強さは道悪にとどまることなく、ぐんぐん成長し今年3月の阪神大賞典でも「おぉぉ~!」と唸るほどの鮮やかな勝ち方でした。

 そして迎えた今年の天皇賞・春は鳥肌モノでした。最後の直線に入るところで、普通なら外に持ち出すところを一瞬空いた隙で内を突き、さらに内を突いてという進路取り。そのコースを選んだ岩田康誠騎手もさすがでしたが、それに反応したレインボーラインの走りは、まさに"魂の走り"でした。

 まだ5歳馬で、やっと充実期を迎え、これからどんな走りを魅せてくれるのかという期待に溢れた馬でしたが......ゴール時に発症したケガの影響で、天皇賞・春が最初で最後のGI勝利となってしまったことは本当に残念でなりません。でも、無事に種牡馬になれたという記事をニュースで見て、今はレインボーラインの子どもたちが見られる日を楽しみにしています。

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