皐月賞ワンツーの池江調教師がダービー制覇を託すのはサトノアーサー

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

2017年クラシック候補たち
第12回:サトノアーサー

 GI日本ダービー(5月28日/東京・芝2400m)へ向けて、出走メンバーの顔ぶれがそろってきた。主力と目されるのは、GI皐月賞(4月16日/中山・芝2000m)の上位組や、トライアルで権利をつかんだ馬たちだが、それらとはまったく異なる臨戦過程にありながら、密かに注目されている馬がいる。

 栗東トレセン(滋賀県)の池江泰寿厩舎に所属するサトノアーサー(牡3歳/父ディープインパクト)である。

池江調教師がダービーで最も期待しているサトノアーサー池江調教師がダービーで最も期待しているサトノアーサー デビューから2連勝を飾ったあと、続くGIIIきさらぎ賞(2月5日/京都・芝1800m)とGIII毎日杯(3月25日/阪神・芝1800m)では、いずれも1番人気を背負いながら2着と惜敗した。それでも同馬は、皐月賞をパスして、直行でダービーに参戦することを早々に表明した。

 力があるのはわかっているが、トップレベルとの対戦が乏しい。予想するファンからすれば、なんとも能力比較の難しい1頭となるのではないか。

 翻(ひるがえ)って、管理する池江調教師は、この馬に多大な期待を寄せているという。同厩舎には、皐月賞でワンツーを決めたアルアインとペルシアンナイトもいるが、同師は皐月賞前から「うちの横綱はサトノアーサー。アルアインとペルシアンナイトは大関」とさえ言っているのだ。

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